活用事例詳細

NTTデータ先端技術株式会社

内製化でシステム統合を進めるためのコツ プロジェクト推進は技術力だけでなく能動的に動ける提案型人材が重要

2024年05月16日

  • Salesforce
  • 定着・活用支援
  • 情報通信業
  • 1,000名

NTTデータ先端技術株式会社はNTTデータグループの一員として、技術を核にお客様のビジネスへ貢献するべく、事業を展開しています。システム基盤技術、サイバーセキュリティ技術、先進技術ソリューション・サービス、テクノロジーコンサル等の専門企業として高度技術者を育成し、高い付加価値を提供しています。今回はデジタル革新推進本部の情報システム部 情報システム担当 担当課長の吉野敏章様と情報システム部 情報システム担当の大田祐也様に、同社のSalesforceを活用したデータ統合プロジェクトについてお話を伺います。

5つに分散した環境統合プロジェクトを内製化で始動

当社では、「各事業本部のサービスを用いて、新たな付加価値を創出する」という中期計画に沿って、2023年に営業関連システム環境統合プロジェクトが始まりました。
 
もともと2011年に合併したNTTデータセキュリティ株式会社でSalesforceを利用しており、当社としても10年以上利用している事業部があります。当社は、縦割り文化が根強かったためSalesforceをすぐ全社的に導入せずに、事業部ごとに異なる方法で営業関連データを管理していました。

当時は、各事業本部で、3つのSalesforceインスタンスのほかにスクラッチ開発したSFAやExcelを利用しており、簡単にはデータを共有できず、「複数の部署から電話がかかってくる」というお客様の声や、取引先への全社的なアプローチ状況の把握や各営業本部から提出された情報を集約し、レポートにまとめる作業に数日かかるという問題もあり、データの即時共有や営業効率化のためにも統合を急ぐ必要がありました。
 
請負形態での依頼では、構築していただいたシステムが将来的にブラックボックス化してしまうリスクがあるため、当社ではよくプロジェクト自体を内製化します。内製化でプロジェクトを進めるためには、当時、Salesforceの開発経験メンバーが社内に不足していたため、当社のデジタル革新推進本部がプロジェクトマネージャーを担当し、セラクCCCさんやセールスフォース・ジャパンさん、開発会社さんの3社にご協力いただくことを決めました。
 

 

初心者でも伝わるデモ開発で現場の理解度向上

各部門のニーズをそのまま寄せ集めると、システムは肥大化して開発や運用管理コストが増大してしまいます。そこで本プロジェクトでは「部門ごとの独自機能を一切搭載しない」ことを徹底しました。また、できるかぎりSalesforceの標準機能を利用し、AppExchangeの利用やプロコードでの開発を行わない方針で進めました。

 

約250アカウントから、統合後は約350アカウントにSalesforceの利用規模が拡大するため、コストだけでなくユーザビリティの観点からも機能の標準化が求められていたといえます。現場要望の検討や事業部間の調整が必要なため、従来のシステムを単純にSalesforceで置き換えるより大変になってしまいますが、おかげさまでスケジュール通りに約1年でシステムを統合できました。

 

特にデータ移行作業は、データのボリュームや保管場所が多かったため、非常に大変でした。統合したデータを分析に活用するために、Salesforceのオブジェクトや項目について検討し、異なるルールに従って蓄積されたデータを整理して統合していく必要がありました。セラクCCCさんには、実際には「商談をベースにする」「数値系のデータを優先的に結合する」といった基本的な方針以外にも、こちらの要望に対しても柔軟に対応していただきました。

 

本プロジェクトでは、導入プロセスで大きな調整が必要で、皆の意見を取り入れる余裕や時間がないことが課題でした。また、メンバーの中には、Salesforceに知見がない方もいました。そこで、早い段階からセラクCCCさんにデモ開発を依頼し、基本的な内容から商談の画面遷移や入力方法など、初心者でも理解しやすい内容で丁寧に説明していただきました。また、開発自体や現場で課題が発生した際もセラクCCCさんに能動的に動いていただいたことで現場もスムーズに理解が進みました。

 

セラクCCCさんに相談したのは、親会社のNTTデータからの紹介がきっかけです。親会社と協業されているという実績と、求める人的要件と費用感のマッチが決め手でした。実際にプロジェクトを進めるなか、セラクCCCさんのチームワークやコミュニケーション力・デモの開発能力は大きな強みだと感じました。開発が進み、導入準備として社内の教育が必要なタイミングで体制強化を検討し、その際はセラクCCCさんのみに相談させていただきました。
 

 

2か月でマニュアル300ページを作成、運用体制構築と社内教育を加速

システムの開発がひと段落したため、セラクCCCさんから支援人員も増員し、今後は各事業部の社内運用サポートやSalesforceを利用する社員への教育を行っていく予定です。

 

セラクCCCさんが蓄積した知見を活用し、マニュアルや勉強会で使用する教材をゼロから作成し初級編・本編・モバイル編の3部構成で、全300ページに及ぶものをわずか2か月で新たに作成いただきました。セラクCCCさんが10年で400社以上支援してきた独自のナレッジをうちに合わせてうまく提案してくれたことは非常に助かりました。今後は、各部門のSalesforce関連の教育や問い合わせ対応などをお願いし、活用を進めていければと考えています。
 

 

「技術力」×「コミュニケーション力」が生み出す「推進力」

全社的な取り組みを成功させるためには、プロジェクトに携わる多くの人とのコミュニケーションが欠かせません。たとえば今回のプロジェクトでは、各部門の異なる希望を1つのシステムで調整し、落とし所を見つける必要がありました。そして、設計段階で全ての部門にシステムの概要を理解してもらうことが重要でした。

 

セラクCCCさんの強みは、技術力とコミュニケーション力のバランスではないでしょうか。一般的なエンジニアのイメージとは異なり、セラクCCCさんは積極的で物怖じせずに意見を出し、行動してくれます。これは大きな強みでありカスタマーサクセスなのだと思います。

 

今回のプロジェクトでは、「プログラミング言語を使った高度な開発技術」ではなく、「Salesforceの標準機能を活用して、社内の合意形成を並行して進める」能力が必要でした。当社と同じように標準機能をベースにした開発を考えられている企業にとって、セラクCCCさんの知見が役立つのではないかと思います。
 

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お客様プロフィール

企業名

NTTデータ先端技術株式会社

本店所在地

東京都中央区月島1-15-7パシフィックマークス月島

事業内容

最新の技術を活用した情報システム基盤の提供による、「プラットフォーム」「ソフトウェア」「クラウド」「AI」「運用マネジメント」「セキュリティ」の6分野を中心としたソリューション

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