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営業資料のデザイン改善!説得力を高めるポイント

2025年06月06日

  • Salesforce
  • 営業DX

はじめに
営業資料を使って見込み顧客に提案しても反応が良くない、また競合他社と比較して資料が見劣りすると感じたことはありませんか。
営業資料のデザインや内容は、顧客に与える印象や説得力に大きく影響します。
しかし、具体的にどのようにデザインを改善すれば良いか分からない方も多いでしょう。
本記事では、営業資料の基本構成の理解から、デザインの原則、作成手順、効果測定まで、実践的なノウハウを用いてデザインを改善する方法を解説します。

 

営業資料の基本構成を理解する

営業資料のデザインを改善するには、まず基本構成を理解することが重要です。
表紙とサービス概要で顧客の興味を引き、課題とソリューションを明確に提示し、導入効果と事例で説得力を高め、料金と利用の流れをわかりやすく説明します。これらの要素をしっかりと押さえることで、営業資料の説得力を高めることができます。
それでは、各ポイントを詳しく解説します。

 

表紙とサービス概要で興味を引く

営業資料の表紙は、顧客の興味を引き付ける重要な役割があります。
たとえば、「売上20%アップを実現!」といったキャッチコピーや、顧客の悩みを解決するイメージ写真は、顧客の心に響くメッセージを伝えられます。
サービス概要では、自社の強みを簡潔に説明し、定量的なデータやサービス効果を具体的に提示することで説得力を増します。
魅力的な表紙とわかりやすいサービス概要で、次のページに読み進めたくなるような工夫を施しましょう。

 

課題とソリューションを明確に提示する

顧客の抱える課題を明確にし、自社のソリューションがどのように解決するかを示すことが大切です。
たとえば、「在庫切れによる機会損失に悩んでいませんか?」と問いかけ、顧客の悩みに共感を示します。
その後、大事なのは「AIを活用した需要予測システムで、欠品率を50%削減し、売上拡大と在庫最適化を同時に実現します」のように具体的な数値を交えたサービス価値の訴求です。
課題とソリューションを1対1で結びつける説明が、次のアクションにつながる鍵となります。

 

導入効果と事例で説得力を高める

営業資料の説得力を高めるには、導入効果と事例の活用が欠かせません。
たとえば、「弊社のCRMシステムを導入したA社では、営業効率が30%向上し、売上が20%増加しました」のように具体的な数値を示すことで、サービスの価値を客観的に伝えられます。
また、業界や規模の似た企業の事例を選び、導入後の変化や担当者の声を引用するのも効果的です。「B社の営業担当者は、システム導入後、顧客情報の管理が格段に楽になったと話しています」のような例示は、顧客の共感を得やすいです。
数字と事例を組み合わせ、サービスの実績と信頼性を多角的に訴求しましょう。

 

料金と利用の流れをわかりやすく説明する

料金表は、プランごとの価格や内容を比較しやすいよう一覧にまとめます。
たとえば、「スタンダードプラン:月額9,800円、機能A・B・C付き」「プレミアムプラン:月額19,800円、全機能使い放題」とするとわかりやすいです。
また、利用開始までの流れを図解すると安心感を生みます。
「お申し込み後、最短1週間でご利用開始。専任担当者がマンツーマンでサポート」と具体的な内容も添えましょう。料金と利用の流れを明快に示し、顧客の意思決定をスムーズに促せます。営業資料のクオリティが上がれば、提案内容の説得力も高まるはずです。

 

デザインの原則を守り、情報を整理する

営業資料のデザインを向上させ、説得力を増すためにはデザインの基本原則を守り、情報を整理することが重要です。
ここでは、1ページ1メッセージの原則・デザインルールの統一・適度な余白の確保・装飾の最小化といった、営業資料のデザインを改善するための具体的なポイントを解説します。
これらの原則を踏まえて営業資料を作成することで、顧客に対してより効果的にメッセージを伝えられます。

 

1ページ1メッセージの原則を徹底する

情報過多になると大切なポイントが埋もれてしまうため、1ページには重要なメッセージを1つだけ盛り込む原則を徹底します。これは顧客に与える情報量を適切にコントロールでき、インパクトを残しやすい営業資料を作成する手法です。
たとえば、現状の問題点・原因・A社の課題・改善案をそれぞれ1ページに分割することで、シンプルでわかりやすく、かつ内容に破綻のない資料を作成できます。

 

デザインのルールを統一し、視覚的な一貫性を保つ

資料に用いるフォントの種類・フォントサイズ・色などのデザインを統一し、視覚的な一貫性を持たせることは、顧客に一定した印象を与えます。
たとえば、ページごとにフォントや色、レイアウトそのものが変わると印象に残らないだけでなく、顧客に要点が伝わらずストレスを与える可能性があります。ヘッダーやフッターなどの共通要素を設け、見出しやテキストのスタイルをそろえることで、スムーズな情報理解につながります。
また、統一感のあるデザインは営業資料の信頼性や専門性を高める効果もあります。顧客に「この会社は信頼できそうだ」と思ってもらえるよう、デザインのルールづくりを意識しましょう。

 

適度な余白を設け、読みやすさを確保する

余白は、営業資料の読みやすさを左右する重要なデザインの一部です。1ページに文字や画像が詰まりすぎる資料は、顧客に圧迫感を与え読みづらくなります。ページの周辺や情報同士の間には適度な余白を設けましょう。
たとえば、ページの上下左右に十分な余白を設ける、文字と画像の間は詰めすぎない、関連性の低いオブジェクト同士は遠ざけるなど視認性のあるレイアウトを心がけます。ただし、余白を取りすぎると逆効果になるため、バランスが大切です。読みやすさと顧客の視線の動きに意識を向け、適切な余白を設けて営業資料のデザインを最適化しましょう。

 

装飾は最小限に抑え、シンプルなデザインを心がける

派手な装飾は控えめにし、シンプルで洗練されたデザインを目指しましょう。カラフルな背景や過剰なイラストは、情報の伝達を妨げるだけでなく、過度な装飾による情報の誤解を招く可能性が高まります。
必要最小限の装飾にとどめ、伝えたいメッセージに注目が集まるように、内容に直結しない写真や図表は使用を避けることがポイントです。
シンプルなデザインは、営業資料の目的を明確にし、顧客に好印象を与えます。余分な装飾を削ぎ落とし、本当に伝えたいことを際立たせることが重要です。

 

営業資料作成の具体的な手順と進め方

営業資料のデザインを改善し、説得力を高めるためには、具体的な作成手順を踏まえることが重要です。
ここからは、ターゲット顧客のニーズ把握からサービスの特徴整理、ストーリー性のある構成づくりや効率的な作成方法まで営業資料をブラッシュアップするための4つのステップを順に解説します。

 

ターゲット顧客のニーズと課題を明確にする

営業資料の説得力を高めるには、まずターゲット顧客のニーズと課題を明確にすることが重要です。
たとえば、ある中小企業では業務効率化ツールの導入を検討していますが、どのツールを選べばよいのかわからないという課題を抱えています。顧客の悩みを深く理解するには、対話やアンケート調査を通じてリアルな声に耳を傾けることが必要です。それにより、提供するサービスや商品がどのように課題解決に貢献できるかが見えてきます。
顧客視点に立った営業資料づくりこそが、説得力アップの鍵を握っています。ターゲット顧客のニーズと課題の明確化からはじめることで、より効果的な営業資料を作成できます。

 

提供するサービスや商品の特徴と強みを整理する

自社の強みを最大限に生かした営業資料を作るには、提供するサービスや商品の特徴と強みを整理することが欠かせません。たとえば、「業界トップクラスの導入実績」「専門スタッフによる手厚いサポート体制」など、競合他社にはない独自の価値を明確に打ち出します。
また、サービスや商品の利点を具体的な数値やデータで説明すると説得力が増します。コスト削減効果が平均30%といった定量的な情報は、顧客の意思決定を後押しする強力な武器です。
自社の強みを最大限にアピールできる魅力的な営業資料を目指して、特徴と強みを整理していきましょう。

 

ストーリー性のある構成を考え、論理的に説明する

顧客の課題解決に向けたストーリー性のある構成も、営業資料の説得力を高めるポイントです。たとえば、業務効率化に悩む中小企業がCRMツールを導入し、顧客管理や商談進捗の見える化を実現したことで、営業成績が向上した課題解決までの流れを論理的に説明します。
章立ては、課題提起・解決策の提示・導入事例・成果の共有のように、ストーリーを段階的に進めて、顧客を飽きさせない工夫が大切です。論理的な流れと具体的な事例で、顧客の共感が得られる営業資料を目指しましょう。

 

デザインテンプレートや素材を活用し、効率的に作成する

営業資料の作成を効率化するには、デザインテンプレートや素材の活用がオススメです。PowerPointやKeynoteには、プロがデザインした見栄えのよいテンプレートが豊富に用意されています。また、アイコンやイラストを配布している素材サイトも充実しているので、自分で作成する手間もありません。
テンプレートや素材を活用すれば、たとえデザインの知識がなくても短時間で印象的な資料を作成できます。
適度にアイコンやイラストなどの視覚要素を取り入れることで、情報の理解度と説得力がアップします。ただし、使いすぎには注意が必要です。あくまでも内容を補完する目的で、見やすさを損なわない程度に留めましょう。

 

営業資料の効果測定と改善方法

営業資料のデザインを改善し、説得力を高めるには、顧客の反応を観察し、フィードバックを積極的に収集することが重要です。たとえば、A/Bテストで異なるデザインやキャッチコピーの効果を比較し、どのようなデザインがより顧客に響くのか最適化を行います。
さらに、データ分析にもとづいて継続的に改善を行うことで、営業資料のデザインと内容を磨き上げ、高い説得力をもつ資料に仕上げられます。

 

顧客の反応や行動を観察し、データを分析する

営業資料の効果を高めるには、顧客の反応や行動などを収集し、データを分析することが重要です。たとえば、営業担当者が資料を使って商談を行ったあと、顧客からの質問内容や反応を詳細に記録しておきます。また、資料をメールで送付した場合は、開封率やクリック率なども重要なデータです。
このような情報をもとに、営業資料のどの部分が顧客の興味を引いたのか、逆に理解しづらかった点は何かを把握し、改善につなげていきます。顧客から収集したデータを分析し、営業資料を磨き上げることで、より説得力のある内容に仕上げられます。

 

A/Bテストで異なるデザインやコピーの効果を比較する

営業資料のデザインを改善するには、A/Bテストが効果的です。
たとえば、グラフや図表を多用したパターンと、シンプルなデザインの2種類を用意し、それぞれの資料を使った商談での顧客の反応や成約率を比較します。このようにAパターン、Bパターンのように複数のパターンを比較し、どちらがより高い成果を得られるか見つけることをA/Bテストといいます。
また、グラフィカルな目立つ部分を変えるだけでなく、資料のタイトルや見出しのテキストを変えるのも一案です。「〇〇業界の課題を解決!」のように、顧客の興味を引くキャッチーなフレーズも試してみましょう。A/Bテストの結果を丹念に分析することで、顧客に響くデザインやコピーが見えてきます。手間と試行回数はかかりますが、説得力のある営業資料を作るうえで欠かせないプロセスです。

 

データ分析にもとづいて、継続的に営業資料を改善していく

営業資料の改善は、一度きりの取り組みではありません。継続的なデータ分析と改善が説得力を高める鍵となります。
たとえば、営業資料のダウンロード数・閲覧時間・問い合わせ数など、顧客の行動データを定期的にチェックしましょう。どのページが注目され、どこが読まれていないのか、そのデータから改善ポイントが見えてきます。
加えて、顧客の生の声も大切な情報源です。アンケートやインタビューで、営業資料への評価や要望を収集しましょう。数値化されたデータは、改善の方向性を示す羅針盤になります。
地道な分析と改善の積み重ねが、営業資料を進化させる原動力となります。PDCAサイクルを回し、説得力を高める努力が大切です。

 

まとめ

営業資料の完成度を高めるには、基本構成の理解とデザインの原則が大切です。
まず、表紙とサービス概要で興味を引き、その後課題とソリューションの明確な提示が必要になります。
さらに、導入効果と事例を示すことで説得力を高め、料金と利用の流れをわかりやすく説明しましょう。
ターゲット顧客のニーズを明確にし、サービスの特徴や強みといった情報を整理したうえで視覚的な一貫性を保ちながら、適度な余白とシンプルなデザインを心がけることが重要です。
また、ストーリー性のある構成を考え、テンプレートや素材を活用して効率的に作成しましょう。
完成後は顧客の反応を観察し、A/Bテストで効果を比較します。データ分析にもとづいて継続的に改善していくことが重要です。
こうしたプロセスを通じて、魅力的な営業資料を作成し、見込み顧客の心をつかんでビジネスを加速させましょう。
そして、営業活動を成功させるためには、顧客の動向やデータの活用が不可欠です。Salesforceを利用して、より効果的な営業戦略を実現しませんか?
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