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はじめに
マーケティング戦略を立てる上で、問題を洗い出し、課題解決に導くフレームワークは重宝されます。
しかし、数多くあるフレームワークの中から適切なものを選ぶのは難しいかもしれません。
本記事では、フレームワークの重要性やメリット、注意点に触れるとともに、代表的なフレームワークについて解説します。
フレームワークとは、目まぐるしく変化するビジネス環境を整理し、市場の重要な情報を分析するための枠組みを指します。
これにより、自社の強みや顧客ニーズを理解し、効果的なマーケティング戦略を立てることができます。フレームワークは多種多様であり、目的や状況に応じて適切なものを選ぶことが重要です。
また、単一のフレームワークだけではなく、複数のフレームワークを組み合わせて使用する方法も有効です。
たとえば、「SWOT分析」と「PEST分析」を組み合わせた場合、外部環境と内部環境の両面に視点を置いて戦略を立てられます。
「消費・顧客行動分析」「自社分析」「競合・環境分析」のシーン別にまとめた、マーケティング戦略に役立つ代表的なフレームワークは以下の通りです。
AIDMA(アイドマ)は、「Attention(注意)」「Interest(興味)」「Desire(欲求)」「Memory(記憶)」「Action(行動)」の頭文字を取った、伝統的な消費者行動モデルのひとつです。消費者がどのように商品・サービスを認知してから購買に至るかを段階的に示しています。
Attention:商品・サービスを認知する
↓
Interest:認知した商品・サービスに興味をもつ
↓
Desire:興味をもった商品・サービスが欲しくなる
↓
Memory:欲しい商品・サービスを覚える
↓
Action:最終的に購入する
各段階における消費者の心理や行動を理解し、それに応じたマーケティング施策を策定できます。
AISAS(アイサス)はインターネット時代、まさに現代の消費者行動モデルとして重要視されています。
「Attention(注意)」「Interest(興味)」「Search(検索)」「Action(行動)」「Share(共有)」の頭文字を取った言葉です。
Attention:商品・サービスを認知する
↓
Interest:認知した商品・サービスに興味をもつ
↓
Search:興味をもった商品・サービスの情報をインターネットで検索する
↓
Action:検索した商品・サービスを購入する
↓
Share:購入した商品・サービスをSNSなどで共有する
オンラインマーケティングにおいて、消費者がどのように情報を収集し、購買に至るかを理解できます。
しかし、共有された評価によって、新しい消費者の購買意欲が左右されかねないので注意が必要です。
AIDAS(アイダス)は、「Attention(注意)」「Interest(興味)」「Desire(欲求)」「Action(行動)」「Satisfaction(満足)」をまとめた、AIDMAの派生系フレームワークです。
Attention:商品・サービスを認知する
↓
Interest:認知した商品・サービスに興味をもつ
↓
Desire:興味をもった商品・サービスが欲しくなる
↓
Action:欲しい商品・サービスを購入する
↓
Satisfaction:購入後に満足する
消費者の購買プロセスだけではなく、購買後の満足度にも焦点を当てており、リピーターやロイヤルカスタマーを獲得するための施策に役立ちます。
マーケティングファネルは、顧客が商品・サービスを認知してから、購入に至るまでのプロセスを表すモデルです。
「ファネル(Funnel)」とは、日本語で「漏斗(ろうと)」を意味し、プロセスが進むにつれて顧客の数が減少していく様子を表しています。
認知
↓
興味や検討
↓
比較や関心
↓
購入
顧客が位置するプロセスを分析し、それに対して効果的な施策を打ち出せます。ただし、オンラインマーケティングが普及した現代では、必ずしもこのプロセスを辿らないケースがある点に注意する必要があります。
RFM分析は、「Recency(最新購入日)」「Frequency(購入頻度)」「Monetary(累計購入額)」の指標に基づいて、顧客を分析するフレームワークです。顧客の購買履歴をもとに、それぞれに効果的なアプローチを行えます。
優良顧客の特定やリピーターの育成に有効ですが、高額な商品(例:自動車や不動産)には不向きな場合があります。
CTB分析は、「Category(カテゴリ)」「Taste(テイスト)」「Brand(ブランド)」の要素に基づいて、顧客を分析するフレームワークです。顧客をこれらの要素に分類し、購買傾向を予測します。
顧客の嗜好や購買傾向を理解し、ターゲティング精度を高めるための施策を打ち出せます。
3C分析は、「Customer(顧客)」「Competitor(競合)」「Company(企業)」をまとめた、企業分析の基本フレームワークです。これらの要素から、自社の内外の状況を総合的に分析します。
自社を客観的に見つめ直せるので、戦略的な意思決定や競争優位の確立に役立ちます。
4P分析は、マーケティング戦略の基本的かつ欠かせないフレームワークです。企業の視点において、「Product(商品)」「Price(価格)」「Place(流通)」「Promotion(プロモーション)」の要素から、商品・サービスを包括的に分析します。
かつては4P分析が主流でしたが、時代の変化により、消費者の視点に立つ「4C分析」も、同様に重要性を増しています。
4C分析は、「Customer Value(顧客価値)」「Cost(コスト)」「Convenience(利便性)」「Communication(コミュニケーション)」をまとめた、4P分析の消費者視点バージョンです。消費者の視点において、これらの要素をもとに自社の商品・サービスを分析します。
4C分析と4P分析を併用することで、両者の視点からマーケティング戦略をより効果的に展開できます。
マーケティング戦略の核となるSTP分析は、「Segmentation(セグメンテーション)」「Targeting(ターゲティング)」「Positioning(ポジショニング)」の頭文字を取ったものです。これらの要素を分析して、ターゲットを明確にします。
消費者のニーズを理解し、競合他社と異なる価値を提供するため、商品・サービスの開発やマーケティング戦略の改善が可能です。各要素を単体で考えると結果が矛盾するため、それぞれを関連付けて考えることをオススメします。
PPM分析は、市場成長率と市場占有率にもとづいて、自社の商品・サービスの状況を把握するフレームワークです。
PPMは「Product Portfolio Management」の略で、商品・サービスのポートフォリオを戦略的に管理することを意味します。自社の商品・サービスを以下の4つに分類します。
商品・サービスのポートフォリオが可視化され、戦略的な位置づけや資源配分を見直し、成長戦略を効果的に立案できます。
VRIO分析は、自社の資源や能力を評価し、競争力を判断するためのフレームワークです。「Value(価値)」「Rarity(希少性)」「Imitability(模倣困難性)」「Organization(組織)」をまとめたもので、これらの要素から自社の資源や能力を分析します。
自社の競争優位性をもつ資源や能力を明確にし、経営戦略に活かすための基盤を提供します。
5F(ファイブフォース)分析は、自社の競争要因となる脅威を分析するためのフレームワークです。以下の5つの要素が分析の対象となります。
業界の構造と競争環境を深く理解し、競争力を高めるための戦略を立案できます。
SWOT分析は、自社の内部および外部環境を評価し、戦略を策定するためのフレームワークです。「Strengths(強み)」「Weaknesses(弱み)」「Opportunities(機会)」「Threats(脅威)」の頭文字を取ったもので、これらの要素から自社の状況を分析します。
新規事業などを立ち上げる際に、SWOT分析を効果的に活用することで、自社の強みを最大限に活かし、弱みを補完する戦略の策定が可能です。
PEST分析は、自社がコントロールできない外部環境を分析するためのフレームワークです。「Political(政治)」「Economic(経済)」「Social(社会)」「Technological(技術)」の頭文字を取ったもので、これらの要素から外部環境を分析します。
外部環境の変化を把握し、リスクを回避しながら戦略を立案できます。
フレームワークは、具体的な目標や優先事項を定義し、実行可能な戦略を策定する指標になります。導入により、マーケティング戦略を立案する際の基準を明確化できます。
既存のフレームワークを活用することで、新たに基準を作成するための必要な時間とコストを節約し、論理的かつ体系的に計画を立てることができます。
他者に戦略や計画を説明する際の共通語化も容易なため、チーム全体での共通理解が深まり、効率的な意思決定が促進されます。
定められたフレームワークは、完全に自社のケースに当てはまるとは限りません。
あくまでフレームワークは枠組みであり、すべての状況に適用するのは困難なため、柔軟に調整しましょう。
また、フレームワークを導入する目的が単なる形式や手続きにとどまり、実際のアクションに結びついていないケースもあります。フレームワークは思考や戦略立案の支援ツールのため、分析結果をもとに具体的なマーケティング戦略を策定し、実行に移すことが求められます。
まとめ
数多くのフレームワークの中から、目的に応じた適切なものを選ぶことで、効率的なマーケティング戦略の立案が可能です。複数のフレームワークを組み合わせることで、深い洞察力も得られます。
もし、自社では実施が難しいと感じた場合にはセラクCCCにご相談ください。
セラクCCCはSalesforceの認定パートナーとして最高位のExpert 認定を取得しており、定着・活用支援においてトップクラスの実績と豊富な人材(コンサルタント)を有しています。
この豊富な実績から培ったノウハウを活かし、お客様のマーケティングを組織と人材の面から強力にサポートいたします。
また、お客様の状況に合わせて、リモートや常駐、運用の内製化など柔軟な対応が可能です。ぜひ、お気軽にご相談ください。
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この記事の執筆者
株式会社セラクCCC
株式会社セラクCCCは、Salesforceをはじめとするクラウドシステムの定着・活用支援を担うカスタマーサクセス企業です。
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