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COLUMN

はじめに
Salesforce導入・定着活用におけるお困りごとを解決する「セラクCCC」ライターチームです。
Salesforceの承認プロセスを設定しようとしたものの、
「承認依頼は出せたが、承認者が気づかず処理が止まってしまう」
「今その申請が、誰の承認待ちなのか分からない」
「部署や担当者ごとに承認ルールが異なり、設定や運用が複雑になっている」
といった課題に直面している方も多いのではないでしょうか
はじめに、この記事の結論としてお伝えしたいのは、Salesforceの承認プロセスは、「設定すること」自体が目的ではなく、承認ルールや通知設計、オブジェクト構成まで含めて設計してはじめて、
業務効率化とガバナンス強化を実現できるという点です。
多くの企業で承認プロセスがうまく機能しないのは、機能理解や前提設計が不十分なまま運用を始めてしまうことが原因です。
本記事では、そのような失敗を防ぐために、Salesforceの承認プロセスの基本と、実務で安定して使うための考え方・設定手順を解説します。
また、実務で使いやすい承認プロセスを作成するためには、オブジェクトの知識も必要になりますので、こちらの資料「オブジェクトSalesforceの中でどんな役割?カスタムオブジェクト作成手順」と併せてご活用ください。
Salesforceの「承認プロセス」とは、承認が必要な社内手続きを自動化する機能です。
承認プロセスを使ってSalesforce内で申請を行うと、交通費申請は経理部の担当者、有給休暇申請は部署内の上長というように、あらかじめ設定した承認者に申請内容が自動通知されます。
Salesforce内で承認完了や過去の承認記録の管理まで一元化できるうえ、承認や却下の際に自動で実行する追加アクションなどを設定できる点も魅力です。
Salesforceの承認プロセスがうまくいかない理由は大きく3つあります。
承認プロセスに限らず、Salesforce全体の運用が形骸化してしまうケースも少なくありません。 よくある導入・運用失敗のパターンについては、以下の記事で詳しく解説しています。
※関連記事:Salesforceの導入失敗事例とその対策とは?定着・活用の成功事例もご紹介!
Salesforceの承認プロセスは、設定そのものが正確に整っていないと、承認依頼が適切に承認者へ届かず、結局人に頼った運用に逆戻りしてしまいます。承認者のロールや階層、所有者の設定が曖昧なままでは、Salesforceが「誰に通知すべきか」を判断できず、通知が意図しないユーザに送られたり、メールだけ届いてアプリ内の通知が出ないといった状態が起こります。
また、通知アクションを正しく設定していない場合も多く、結果として承認者がリクエストに気づかないという問題が発生します。こうした「通知の設計ミス」や「承認者設定の不整合」が残っていると、Salesforceを導入しても承認依頼が属人的に処理され、承認が止まりやすくなります。
Salesforceでは本来、承認の進行状況をプロセスインスタンスや承認履歴レポートで可視化できますが、これらを設定していない、あるいは現場が使える形で共有できていない場合、進捗が全く見えない承認フローになります。承認状態を管理する項目を用意していない、承認履歴レポートが作られていない、プロセスインスタンスを理解しておらず活用できていないといった状況では、何がSalesforce上で起こっているかが関係者に伝わらず、「今誰の承認待ちか」を人に確認するというアナログな作業が残ってしまいます。
つまり、Salesforceは進捗を可視化できる仕組みを持っているにもかかわらず、その前提となるレポート設計や共有方法が整備されていないことで、結果的に可視化されない状態が続いてしまうのです。
※関連記事:Salesforceレポートの作り方|種類・レポートタイプ・作成手順・活用まで徹底解説!
Salesforceの承認プロセスは、事前に承認ルールや基準を整理しておくほど正確に機能しますが、部署ごとに承認基準が異なっていたり、誰が承認すべきかが明確でないまま導入すると、むしろ承認フローが混乱しやすくなります。
条件分岐が複雑すぎる、各部署で独自ルールが運用されている、承認ステップの定義が担当者ごとに異なるといった状況では、Salesforceが承認ルートを正しく判断できず、「意図しない方向に承認が流れる」「承認者が不適切に設定される」などの問題が生じます。結果として、承認の統制が取れなくなり、ガバナンスを強化するどころか、システムと現場ルールが噛み合わない状態が発生します。
承認プロセスを安定運用するためには、管理者の属人化を防ぐ体制づくりも重要です。こちらの資料「Salesforce 社内管理者引き継ぎリスト~属人化の危険性~」も併せてご活用ください。
従来の書類とハンコによる申請管理と比べて、Salesforceの承認プロセスには3つのメリットがあります。

「承認プロセス」は、1人が承認したら次の承認者に自動的に通知されるために、従来のアナログ処理より申請から承認完了までの時間を大幅に削減できます。申請時には、Salesforce上の通知と併せて自動でユーザに承認要求メールが送信されるため、申請が届いたことを見逃す心配もなく、業務ごとに違うツールを使うよりも確認の手間を省くことができ、申請業務の効率化につながります。
従来のアナログ申請では、「申請が現在どの段階なのか」ということは承認者に一人ひとり確認していかなければ分かりません。しかし、「承認プロセス」ではプロセスインスタンスを主オブジェクト、プロセスインスタンスノードを関連オブジェクトとして承認履歴レポートを作成することで、手続き中の申請・承認状況をSalesforce内で簡単に確認できます。また、「誰が」「いつ」「どのような」申請をしたか、という過去履歴も管理できます。
※関連記事:Salesforceのオブジェクトとは? 概要や主要オブジェクトについて解説
承認権限や段階的な承認の仕組みをしっかりと構築して管理できるので、不正な申請や承認を防ぎ、企業ガバナンスを強化できます。
今回は簡単なモデルとして、「割引率が30%より大きい商談レコードを作成または更新したとき、承認者に設定した上長へ自動で通知を行い、上長が承認すると商談レコードの状況を自動で承認済みに変更する」という要件を例にご説明します。
※承認プロセスの設定は、システム管理者のみが行える点には注意が必要です。
また、実務で使いやすい承認プロセスを作成するためには、オブジェクトの知識も必要になりますので、こちらの資料「オブジェクトSalesforceの中でどんな役割?カスタムオブジェクト作成手順」と併せてご活用ください。
承認プロセスの設定を行う前に、オブジェクト[商談]に、割引率を入力できるパーセント項目[割引率]と、上長が承認したかどうかを示す選択リスト項目[状況]を設定し、[未承認]と[承認済]を選択できるように準備しておきます。
![[承認プロセスを管理するオブジェクト]から、[商談]を選択した所](/wp-content/uploads/2023/08/4_4_2-1024x238.png)
<[承認プロセスを管理するオブジェクト]から、[商談]を選択した所>
最初に、新しい承認プロセスを設定します。
まず[設定]からクイック検索で[承認プロセス]を選び、承認プロセスウィザードを起動します。
次に[承認プロセスを管理するオブジェクト]から、今回は[商談]を選択します。 [承認プロセスの新規作成]は、今回は承認ステップが1段階なので[ジャンプスタートウィザードを使用]を使用します。
※承認ステップが2つ以上など、より複雑な承認プロセスを設定する場合は[標準ウィザード]を使います。
さらに、承認プロセスの[名前]と[一意の名前]を入力します。
今回は名前を[3割商談割引プロセス]、一意の名前を[Discount_Approval _Process_30]と入力します。

<開始条件の設定>
各種名称を入力し終えたら、承認プロセスの開始条件を設定します。
入力条件として[項目][演算子][値]を設定します。
今回は項目を[商談:割引率]とし、演算子は[>]、値を[0.3]とします。
これで、「商談の割引率が30%より大きい場合」に承認プロセスが自動起動するように設定できます。

<承認者の選択>
開始条件が設定できたら、承認者の設定に移ります。
今回は、[自動的に承認者を割り当てる。]にチェックし、ユーザ[上長]を選択して[保存]します。次に、[承認プロセスの詳細ページの参照]をクリックします。

<承認時に自動で行うアクションの設定>
最後に、承認時に自動で行うアクションとして、レコードの自動更新を設定します。
[最終承認時のアクション]で、[新規アクションの追加]から[項目自動更新]を選択します。

<項目自動更新の設定>
名前は[承認済]、一意の名前は[ActionFieldUpdate]と記入して、更新する項目は[状況]を選びます。
新規項目値の設定は[特定値]を選択し、[承認済]を選んでください。
[保存]して、最後に[有効化]すれば設定完了です。
承認プロセスの作成に伴って、質問に上がりやすい設定方法についてご紹介します。
承認プロセスでは、申請・承認ステップ・最終承認・最終却下・取り消しの5つのタイミングで、申請者へのメール通知をはじめとした自動アクションを追加できます。この自動アクションの追加を使用すれば、[最終承認時]に[テンプレートメール]を[申請者]に自動送信できます。具体的な設定方法は以下の通りです。
事前準備として、承認プロセスの[申請者]を、オブジェクトの[所有者]に制限しておきます。
まず、最終承認時のアクション追加から[メールアラート]を選択します。
次に、[説明]と[一意の名前]を記入して、事前に設定しておいた任意の[メールテンプレート]を選択します。
メールの送信先は[承認プロセス]を設定したオブジェクトの[所有者]を選択して[保存]すれば完了です。
「社内の承認手順に沿った承認プロセスを作成するために、例えば、条件Aの場合は承認不要、条件Bの場合は上長の承認が必要、条件Cの場合は上長の承認後に部門長の最終承認が必要、といったように細かく申請開始条件を設定する方法は?」という質問もよく受けます。
承認プロセスでは、申請開始条件を設定する場合に、開始条件以外の場合の挙動も設定できます。「割引率30%以下の商談は自動的に承認する」と設定したい場合は、まず条件の入力項目を[商談:割引率]とし、演算子は「>」、値を「0.3」とします。次に、「条件が一致する」を選択し、[それ以外の場合]は[レコードを承認」と設定します。
他にも、「承認プロセスを設定するオブジェクト」「親オブジェクト」「現在のユーザ」の3つについて、条件を満たすレコードのみを承認プロセスの対象に指定できます。これらの条件を組み合わることで、複雑な開始条件を設定できます。
承認プロセスでは、「経費申請は全従業員が行える」「商品の割引申請は営業部のみに制限する」といったように、申請者について制限を設定できます。
オブジェクト[ユーザ]にカスタム項目として[部署]を加えます。営業部のユーザの項目を[営業部]とします。その後、現在のユーザの[部署]を[次の文字列と一致する 営業部]と設定して完了です。
申請者を数人に限定したい場合は、ユーザ名を指定するのも便利です。
先に説明した「申請開始条件」の設定だけでなく「申請者」の制限を組み合わせることで、実際の社内ルールに沿った承認プロセスが作成しやすくなります。
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本記事では、Salesforceの承認プロセスについて、設定方法だけでなく、実務で安定して運用するために必要な考え方を解説しました。承認プロセスは、単に機能を設定すれば自動的に業務が改善されるものではなく、承認ルールや通知設計、申請対象となるオブジェクト構成まで含めて設計することが重要です。これらを整理せずに導入すると、承認が止まる、進捗が見えないといった課題が発生しやすくなります。自社の業務に合った承認プロセスを設計し、Salesforceを業務基盤として定着・活用していきましょう。
セラクCCCはSalesforce定着・活用支援トップクラスの公式コンサルティングパートナーとして、全国500社(2025年12月時点)を超える実績と400名(2025年12月時点)を超える専門コンサルタントが在籍しており、内製化支援をはじめ複合的なクラウド活用のご提案が可能です。元営業担当のメンバーも多く、高いコミュニケーション力で現場に寄り添いながら、 Salesforceの定着活用を主体的に支援します。まずはお気軽に無料相談からお問い合わせください。
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この記事の執筆者

株式会社セラクCCC
株式会社セラクCCCは、Salesforceをはじめとするクラウドシステムの定着・活用支援を担うカスタマーサクセス企業です。
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当社は、セラク(東証スタンダード上場)のグループ会社です。
この記事の監修者
Salesforce活用コンサルタント
新卒から約5年間福祉領域の人材紹介業に従事。キャリアアドバイザー職、法人営業職を経てマーケティング部に異動。この際、Salesforceを活用したテレアポの効果的な手法探索、およびSalesforceとMAツールを連携した集客の立案に携わりカスタマーサクセスおよび、業務に効果的なCRMの在り方を更に高めたいという思いで2021年にセラクCCCに入社。
現在は社内で使用しているSalesforce保守運用業務に従事し、営業、経理、バックオフィス等各職種で必要な機能をヒアリングから実装、運用保守まで担当している。
・Salesforce認定保有資格
-Platform アドミニストレーター 上級
-Sales Cloud コンサルタント
-Service Cloud コンサルタント
-Marketing Cloud Account Engagement コンサルタント
-Platform Sharing and Visibility アーキテクト
-その他多数(Experience Cloud、Field Service、Data アーキテクト、AI アソシエイト、アプリケーションビルダーなど)
※資格の詳細はSalesforce公式資格ページをご覧ください。
※Salesforceの定着活用に関する記事監修を多数
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