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Salesforce(セールスフォース)とは?そのすごさと活用初期の対策を解説

2024年04月10日

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はじめに

Salesforceは世界で広く普及しているCRMプラットフォームで、直観的な操作性と豊富な機能で顧客管理のニーズに応えています。クラウドサービスとしてインターネットさえあればどこからでもアクセスでき、データのリアルタイム共有や更新が可能でチームのスムーズなコラボレーションを実現します。Salesforceは顧客情報の一元管理、営業チームの効率化、マーケティング活動の支援、カスタマーサービスの質向上など、その使い勝手の良さ、拡張性、柔軟なカスタマイズ性が支持されています。

しかし、高機能なSalesforceでも、導入初期にはさまざまな課題が生じることがあります。とくに定着化(データの蓄積)やシステム統合などの技術的な面で悩む企業も少なくありません。これらの初期の壁を乗り越えるためには、製品選定から導入、日常の運用まで適切な戦略が必要です。この記事では、Salesforceの魅力から活用初期での注意点までを解説しています。

 

※Salesforce(セールスフォース)の活用について解説しているこちらの資料「Salesforceを活用で最初に絶対やるべき4つのポイント」もあわせてご活用ください。
 

Salesforce(セールスフォース)とは、何がすごい?

Salesforceは、セールスフォース・ドットコム社が提供するクラウド型ソフトウェアで、世界中のさまざまな企業に選ばれています。ビジネスの最前線を行くプラットフォームとしてインタラクティブな顧客体験を作り出し、企業の営業効率を大幅に向上させる多様な機能を備えています。クラウドを基盤とするこのサービスは情報の一元管理を可能にし、リアルタイムでのデータ収集・分析を実現します。営業、マーケティング、カスタマーサポートにおいて一貫性のあるコミュニケーションを提供することで、顧客満足度の向上につなげます。

また、Salesforceはさまざまな業界や規模のビジネスにあわせられる高度なカスタマイズ性をもち、アプリケーション統合が可能なAppExchangeを通じてさまざまなビジネスシーンの特定のニーズに対応できる柔軟性ももっています。Salesforceは多種多様な機能を兼ね備えており、CRM(顧客管理)やSFA(営業支援)などで活用されています。

次では、Salesforceの魅力を一部紹介します。

 

世界最高のCRM(顧客管理)としてビジネスを加速させる

Salesforceがもたらす革新的な顧客管理機能とそのビジネスへの影響力は画期的です。顧客志向のビジネスモデルを実現するためには、先進的なCRMシステムが不可欠です。クラウドサービスとして提供されるSalesforceは、営業、マーケティング、カスタマーサービスの各部門の効率を大幅に向上させます。データベース管理が容易になり、情報共有がスムーズになることで、顧客に関する豊富なデータを活用し、関係を深められます。機能拡張の柔軟性もありさまざまなビジネスのニーズに対応できるため、顧客満足度を高めるカスタマイズが可能です。

そのようなSalesforceのCRMにおける魅力を2つ紹介します。

 

(1)顧客情報の一元管理で最適な施策ができる

顧客満足度を向上させるために、顧客それぞれにパーソナライズされたコミュニケーションが重要です。顧客情報の一元管理を可能にするSalesforceを導入すれば、顧客の好みや購買履歴、コミュニケーション履歴などのデータを一か所で管理できます。これにより、営業担当者やマーケティングチームは顧客のニーズを理解し、それに対応した施策を素早く展開できます。

Salesforceの利用で得られる情報は、顧客の行動履歴を把握するだけでなく、将来の購買予測やトレンド分析にも活用できます。経営者や部門責任者は、リアルタイムでの顧客データに基づく意思決定を行い、販売促進キャンペーンや顧客サービスの改善施策をより効果的に展開できるようになります。

顧客それぞれにカスタマイズされた施策を実施するためには、顧客情報の正確な分析とそれに基づいた行動が必要です。Salesforceはこれらのプロセスを強力に支援し、ビジネスをさらに前進させる鍵となります。営業、マーケティング、カスタマーサービス部門の担当者には、Salesforceの活用が非常に有効です。

 

(2)顧客満足度の向上によるLTV(顧客生涯価値)アップ

Salesforceは、顧客管理ツールにとどまらず、お客様一人ひとりとの関係を深め、それぞれにパーソナライズされたエクスペリエンスを提供するサポートができます。その結果、顧客満足度を飛躍的に向上させ、LTV(ライフタイムバリュー)の増大につながります。LTVは顧客が企業にもたらす期間全体の収益を意味し、よい顧客体験を提供することで収益の向上に貢献します。

具体的には、Salesforceの高度分析ツールを活用し、見込み客や既存顧客の行動や嗜好を正確に分析し、それに基づいてカスタマイズされたコミュニケーションを実行できます。Salesforceを導入することで、顧客データを十分に活かし、売上の向上だけでなく、顧客にとって価値ある経験を提供し続けられます。

 

SFA(営業支援)として効率的な営業活動を推進する

Salesforceは効果的な営業支援を実現するSFA(営業支援)ツールとして活用されています。営業活動には、「案件管理」「営業活動の管理」「顧客管理」などがあります。Salesforceではこうした営業活動を一元管理することでその案件を誰がどのフェーズで進めているか確認ができ、チームで状況を把握し合い、リーダーからの適切なアドバイスや指示を受けられます。

このようにSFAとしても活用できるSalesforceの3つの魅力を紹介します。

※SFAについて解説しているこちらの記事「SFA(Sales Force Automation)とは?メリットやMA・CRMとの違い」もあわせてご活用ください。

 

(1)営業活動の効率化ができる

営業チームのパフォーマンス向上には、商談の進捗を正確かつリアルタイムに管理し、無駄な営業活動を省きメリハリをつけることが必要です。Salesforceは営業の効率化を支援する多くの機能をもち、経営者や営業担当者にとって最適なツールになります。

さらにSalesforceは案件の優先順位付けやタスクの自動化にも対応しています。これにより営業チームの負担を軽減し、本質的な営業活動に集中できます。その結果、生産性の向上はもちろん、成約率の向上、すなわち売上向上へとつながるのです。

 

(2)営業のノウハウ(知識)を共有しやすい

営業チームの強化は売上向上に大きな影響を与えます。そのために、営業ノウハウを共有しやすい環境の整備が重要です。Salesforceの活用により、それは実現します。たとえば、ドキュメント、成功事例などのナレッジをSalesforce内で共有できます。これにより、全社員が効率的に働き、新入社員や若手社員の成長に寄与します。

営業スタッフが蓄積した知識や勝ちパターンをSalesforce上で展開することで、チームの経験値が向上し競争力ある営業組織へ進化します。Salesforceはカスタマイズ可能で、企業独自の営業フローや戦略にあわせた知識の体系化ができます。透明でスピーディな情報共有は営業戦略の精度を高め、市場での成功を後押しします。

 

(3)ナレッジ共有で教育しやすい

Salesforceは、ナレッジをスムーズに共有できるので教育にも便利です。営業力を強化したい経営者や、マーケティング戦略を高度化したい担当者、カスタマーサービスの質を向上させたいチームリーダーたちは、営業資料や研修資料などをSalesforceに用意しいつでも知識を得られる環境を構築できます。また、セールスフォース・ドットコム社が提供しているTrailheadを活用して新人スタッフが必要な知識とスキルを身につけることもできます。

Salesforceを最大限に生かし、企業の成長を加速させるためには、教育と知識の共有が鍵です。それを実現するためには、機能を深く理解し、自社に最適な設定とトレーニングを計画的に実施する必要があります。その結果、組織全体のパフォーマンスが向上し、ビジネスの成功につながります。

 

マーケティング〜カスタマーサクセスまでを統合管理

Salesforceでは、マーケティングからカスタマーサクセスまでを統合管理する「The Model」を推奨しており、それはインバウンドマーケティングをすすめる企業において重要なフレームワークです。企業は顧客データを一元化し、各部門がシームレスに連携することで顧客ファーストのビジネスを行うことが可能になります。Salesforceで顧客データの統合によりマーケティング効率が向上し、営業の迅速化、カスタマーサービスの品質が向上します。顧客のニーズに迅速かつ的確に応えることで顧客満足度が向上し、LTVを最大化させます。

活用を推進するヒントとしては、ユーザの声を拾い上げ、継続的な改善につなげることが重要です。マーケティング、営業、カスタマーサクセスの各部門からのフィードバックをSalesforceに反映させることで、より洗練された顧客体験が実現します。

次からは各プロセスをもう少し詳しく紹介します。

※The Modelについて解説しているこちらの記事「SalesforceでThe Modelを活用する方法は? メリットや注意点も解説」もあわせてご活用ください。

 

マーケティング部署:リード獲得〜育成

マーケティング部署でSalesforceを活用すればリード獲得から育成、商談化までを一貫して管理できます。マーケティングオートメーション機能を駆使して、効果的なキャンペーンを計画・実行し、成果をリアルタイムで測定でき、データに基づく洞察により精度の高いリードを生成し、商談成立へとつなげられます。

マーケティング担当者が直面するリードの品質問題は、Salesforceの分析ツールで解消できます。たとえば、「Account Engagement(旧Pardot)」のリードスコアリングを用いると、確度の高いリードを特定し、育成プログラムを最適化できます。これにより営業チームでの商談の質が向上し、無駄な労力を削減し、売上を最大化します。また、Salesforce内蔵の人工知能「Einstein」による予測分析機能は、マーケティング活動を進化させ、プロジェクトの成功率を高めます。

※Account Engagement(旧Pardot)について解説しているこちらの記事「Account Engagement(Pardot)とSalesforceを連携したダッシュボードをつくろう!」もあわせてご活用ください。

 

セールス部署:商談化〜商談成立

Salesforceを活用することでセールス部署は商談段階の分析から案件獲得プロセスを効率的に進められます。商談成立率を高めるためには詳細なレポートと分析が必要です。データに基づいた洞察により、営業戦略の最適化と精度向上が図られます。

また、顧客とのコミュニケーション履歴をクラウドで一元管理し、インサイドセールスから外勤営業へと営業チームで共有することで、最新情報をもって行動できるようになります。これにより緊密な連携と情報の透明性が保たれ、商談へのアプローチがより鮮明になり、商談成約率の向上が期待できます。

※インサイドセールスについて解説しているこちらの記事「注目のインサイドセールスとは? 導入方法から成功までのコツを解説!」もあわせてご活用ください。

 

カスタマーサクセス部署:LTV最大化(継続的な売上)

カスタマーサクセス部署では、Salesforceの活用支援を行い、解約防止やアップセル、クロスセルといった継続的な売上を実現するチームになります。ビジネスを繁栄させるには、既存顧客のLTV(顧客生涯価値)を最大化させることが重要です。Salesforceを活用することにより、長期的な顧客関係の構築と細やかなサービスの提供、継続的なアフターケアのプロセス管理をシームレスに行えます。これにより、顧客の成功を最優先にした戦略的サポートが可能となり、LTV(顧客生涯価値)の最大化につながります。

 

経営層:持続可能な経営判断

Salesforceを駆使したデータドリブンは持続可能な経営判断を手助けします。市場環境は常に変化するため、企業が持続可能な成長を遂げるには、データに基づく緻密な戦略立案が不可欠です。Salesforceを効果的に活用すれば、経営層は顧客の動向、市場シェア、競合の行動パターンなどの価値ある情報を把握し、そのデータをもとに市場の変動に迅速かつ効果的に対応する賢明な経営判断を下せます。

リアルタイム分析から得られる情報は、マーケティング戦略の洗練、営業活動の効率化、カスタマーサービスの質向上などの具体的なアクションにつながり、経営層が直面するさまざまな課題に対する実行可能な解決策を手助けしてくれます。データに基づく戦略はSalesforceの強みであり、経営効率の最適化はもちろん、企業の競争力を長期にわたり維持するために重要です。

※経営者にとってよくある課題について解説しているこちらの記事「Salesforce現場は入力地獄でも、経営者は見たい情報が見えない」もあわせてご活用ください。

 

高度なセキュリティシステムで安心できる

Salesforceを取り巻くビジネス環境では、セキュリティは企業活動の重要な要素です。信頼と安全性が求められる中、Salesforceの高度なセキュリティシステムは、世界中のさまざまな大手企業に使用されていることが信頼の証です。企業データの保護と細分化されたアクセス権限管理などにより、Salesforceは利用者のアクションを管理することが可能です。

経営者から営業、マーケティング、カスタマーサービス部門の専門担当者にとって、Salesforceのセキュリティ機能は、ビジネス運営における安定と持続性を確保する基盤です。安心して使用可能なシステムを通じて、日々の業務を安全かつ効率的に行うことで、競争優位を維持できます。

※セキュリティを強化する「多要素認証(MFA)」について解説しているこちらの記事「Salesforce「Authenticator」とは?概要や設定・使用方法を解説!」もあわせてご活用ください。

 

Salesforce(セールスフォース)の代表的な製品5選

Salesforceは企業活動全体を支援するためにさまざまな製品を提供しています。その中からとくに評価の高い5つの製品について紹介します。それぞれの特徴と効果的な使い方、ビジネス促進に向けた方法を解説します。適切な製品選択により、組織の成長をサポートし競争力を高めるための参考にしてください。

(1)Sales Cloud

(2)Service Cloud

(3)Marketing Cloud

(4)Account Engagement(旧Pardot)

(5)Tableau

 

(1)営業活動を支援するSales Cloud

Sales Cloudは営業チームの業務効率を高める重要なツールです。顧客情報の一元管理、商談の進捗把握、収益予測の自動化が可能で、営業プロセスをスムーズにサポートします。高度なレポート機能を使い、データに基づく戦略的な営業計画の立案が容易になり、施策の成果をリアルタイムで分析することで営業成績の向上が期待できます。Sales Cloudを利用すると、営業チームは時間を効率的に配分し、重要な商談に集中できます。顧客からの問いあわせに迅速かつ適切に対応し、新商談の創出や既存顧客との関係強化にもつながります。

営業部門だけでなくマーケティングやカスタマーサービスのプロセスもSales Cloudで連携させ、組織全体の顧客接点を最適化し近代的かつ効果的な経営を実現できます。Sales Cloudの活用により営業活動の質と成果をさらに向上させられるでしょう。

※Sales Cloudについて解説しているこちらの記事「SalesforceのSales Cloud(セールスクラウド)機能や導入ポイントを紹介」もあわせてご活用ください。

 

(2)サービスの価値を引き上げるService Cloud

Service Cloudは顧客関係を強化し、一流の顧客サポートを提供するための重要なツールです。このシステムを利用することで、企業はオムニチャネルで顧客との接点を増やし、ナレッジベースで社内の情報をスムーズに共有し、サービスプロセスの自動化によって効率的な対応を実現できます。

Service Cloudの活用により、顧客サービスは迅速化され、応対の質も大きく向上します。これによりレスポンスタイムが短縮され、顧客からの信頼を得やすくなります。結果として、顧客ロイヤルティの維持と強化に寄与し、ビジネスの持続可能な成長が期待できます。

現代のビジネス環境では迅速な顧客対応が必須です。Service Cloudは顧客サービス向上のための強力なパートナーになります。

※Service Cloudについて解説しているこちらの記事「SalesforceのService Cloud(サービスクラウド)の特徴は? 導入のメリットやポイント、料金を解説」もあわせてご活用ください。

 

(3)1to1で売上に貢献するMarketing Cloud

顧客はそれぞれ個別の関心やニーズをもっています。そのため企業からのメッセージには、顧客のニーズを捉えてパーソナライズされたコミュニケーションが重要です。SalesforceのMarketing Cloudは、この要求に応えることのできる画期的なデジタルマーケティングツールです。

Marketing Cloudは、Eメール、ソーシャルメディア、モバイル、Webなどのさまざまなチャネルをシームレスに統合します。顧客一人ひとりに対する洞察を深めることで、タイミングやコンテンツを最適化し、各顧客にカスタマイズされたメッセージを送信できます。さらに、Marketing Cloudはリアルタイムに顧客の反応を分析し、継続的な改善と顧客体験の最適化を実現します。

このように顧客の関心と行動を正確に捉え、リアルタイムなインタラクションを通じて、一人ひとりに最適な体験を提供できます。SalesforceのMarketing Cloudは顧客の満足度を高め、顧客のLTVを向上させ、売上を大きく増加させることが期待できます。

※Marketing Cloudについて解説しているこちらの記事「SalesforceのMarketing Cloud(マーケティングクラウド)の 特徴・導入方法とは」もあわせてご活用ください

 

(4)BtoBの最適な商談をつくるAccount Engagement(旧Pardot)

BtoBビジネスにおいては、商談の質を高めることが成功への鍵です。そのためには、リードの効率的な獲得と育成、そして目標とする顧客への適切なアプローチが不可欠です。Account Engagementは、BtoB特有のニーズに応えるマーケティングオートメーションツールとして、企業のマーケティング戦略を支援します。

Account Engagementの活用により、リード獲得から育成、スコアリングといった一連のプロセスをスムーズかつ自動で管理可能です。さらに、商談成立までの流れを最適化し、見込み客の興味やニーズにあわせた情報提供で、確実なコンバージョンを図れます。

また、営業チームとマーケティングチームがシームレスに連携し、データ共有を容易にすることで、一貫した顧客体験を提供し、組織全体の効率を向上させます。これにより、企業の経営者、営業やマーケティングの担当者が目指す効果的なリード管理と商談獲得の戦略をAccount Engagementが実現します。このツールを活用すれば独自の顧客との接点を確立し、BtoB市場での競争力を高めることが期待できます。

※Account Engagement(旧Pardot)について解説しているこちらの記事「メール配信だけじゃない!Account Engagement(Pardot)でできる5つのこと」もあわせてご活用ください。

 

(5)世界最高峰の分析ツールTableau

Tableauは、Salesforceのデータを含む多くの情報を直感的に分析し視覚化する革新的なツールです。このツールはデータドリブンな意思決定を支えるだけでなく、ビジネスインテリジェンスを新しい次元へ引き上げる可能性を秘めています。SalesforceのデータをTableauで分析することで、従来よりも深いインサイトを発見でき、経営者やマーケティング担当者が戦略的なアクションを行え、ビジネスのさまざまな課題に対して、具体的で効果的な解決策を示し、ビジネスの成長を加速させます。

※Tableauについて解説しているこちらの記事「Tableauとは? BIツールの基礎知識と使い方」もあわせてご活用ください。

 

Salesforce(セールスフォース)活用初期によくある課題

Salesforceは、多様な業界でその効果が認められており、業務の自動化や顧客データの一元管理で優位性を提供します。しかし、初期段階で適切な設定や運用ができなければ、十分な成果は得られません。経営者や担当者が直面する問題には、ユーザの習熟度不足やデータ管理の複雑さがあります。

以下では、Salesforceをはじめたばかりの企業が遭遇するよくある課題をまとめています。これらの課題を踏まえてSalesforce導入の参考にしてください。

(1)成果がすぐに出ないと感じる

(2)スタッフがデータを入力してくれない

(3)推進担当者が兼務で片手間になる

(4)システム構築で費用が増える

※よくある課題について解説しているこちらの資料「Salesforce運用で陥りがちな5つの“落とし穴”」もあわせてご活用ください。

 

(1)成果がすぐに出ないと感じる

Salesforceを導入した初期は、その潜在能力を十分に活用できず、成果が明らかにならないことに悩む企業は多いです。導入後にすぐに成果を期待するのは自然ですが、従業員の使い方が未熟であることや、現行の業務プロセスとSalesforceの機能が完全に噛み合っていないこと、とくに大きな問題はデータが蓄積していないことです。これらの問題は十分なトレーニングとプロセスの継続的な最適化、そしてデータを蓄積するための定着化により解決できます。

成果を感じるためには、中長期的に進捗を測定し、従業員の理解を深める努力が必要です。改善点を継続的に見つけ、一つひとつ解決していくことで、小さな成功を積み重ね、大きな成果につながります。Salesforceを導入する際は、スムーズな移行だけでなく、その後の活用を視野に入れた運用計画を立てることが重要です。

 

(2)スタッフがデータを入力してくれない

Salesforceを導入してもスタッフがデータ入力を避ける問題は企業にとって大きな障害です。データが不十分だと顧客情報の正確性が損なわれ営業戦略の効果が低下する可能性があります。この問題が生じている場合、スタッフにSalesforceのメリットを理解してもらうことが重要です。正確なデータ入力がよい顧客体験とビジネス成果をもたらし効率的なセールスプロセスの基盤になることを具体的な例とデータで伝えましょう。

さらに、入力作業の負担を軽減するために効率的なデータ入力を可能にする運用ルールの設定やトレーニングを提供することも効果的です。自動化ツールや入力フォームのカスタマイズにより手間を減らしながら質の高いデータ管理をすることをオススメします。

※Salesforceへのデータ入力について解説しているこちらの記事「営業担当者にSalesforceを入力してもらうには?」もあわせてご活用ください。

 

(3)推進担当者が兼務で片手間になる

企業においてSalesforceの成功を実現するためには、専任の担当者が欠かせません。担当者が他の職務と兼務の場合、Salesforceの効率的な運用がおろそかになり、投資対効果の低下や企業の生産性向上が期待できません。専任担当者を配置することで、CRMの導入からカスタマイズ、教育、サポートまで、細部にわたる管理と改善を行えます。

もしもあなたの企業がSalesforceの導入を検討している、または導入済みで活用しきれていないと感じるなら、専任担当者を配置することをオススメします。ただし、専任担当者にはSalesforceについての深い知識とスキルが求められますので、継続的な研修や最新情報の習得が必要になります。

 

(4)システム構築で費用が増える

Salesforceの魅力の一つは、高いカスタマイズの自由度です。しかし、柔軟性が原因で予想外の費用増加に直面することも珍しくありません。最善策として初期段階でしっかりした予算計画を立てることです。理想を求めて機能を一気に導入するのではなく、段階的に機能を追加していくアプローチをオススメします。これにより、企業の現状と将来のビジネス展望にあわせ、段階ごとに最適な機能を選び、不必要な支出を削減できます。まずは基本機能からはじめ、ビジネス成長にあわせて拡張することが望ましいです。

 

Salesforce(セールスフォース)活用初期に行うこと

Salesforceを導入したばかりの企業にとって、初期の成功は将来の成長の足がかりとなるため、最初の一歩を確実にすることが重要です。ただし、機能を最大限活用する方法を把握するのは困難です。この点で、Salesforceの導入初期に注目すべきポイントを把握し、実践することが推奨されます。

以下で、Salesforceの可能性を引き出し、ビジネスの推進力として機能させるために必要な3ステップを紹介します。

(1)専用の推進チームと担当者を決める

(2)目的を明確にし、チームで共有する

(3)基本機能にて運用ルールを設定し、データ入力を徹底する

※Salesforce(セールスフォース)の活用について解説しているこちらの記事「Salesforceの使い方と最大活用のために絶対やるべきこと」もあわせてご活用ください。

 

(1)専用の推進チームと担当者を決める

Salesforceの活用を成功に導くため、専用の推進チームの設置をオススメします。各部門でSalesforceに精通した担当者を選出し、チームとして機能させることで、システム戦略の立案、運用法の最適化、および運用上発生する問題への迅速な対応が実現します。選ばれた担当者は、その知識と経験をもって、組織全体でのSalesforceの効果的な使用を推進し、連携しながら使用法を最適化します。これには営業、マーケティング、カスタマーサービスを含む幅広い部門のメンバーが関わることが望ましいです。推進チームは定期的に会議を開催し、進捗や現れた問題点を共有し、適宜レビューを行い、継続的な改善に努めます。

この体制でSalesforceの活用効果を最大化し、組織や顧客への持続的な価値提供が可能になります。経営者や各部門の担当者は、チームでSalesforceに取り組み、その可能性を十分に発揮する機会を得ることでしょう。

 

(2)目的を明確にし、チームで共有する

Salesforceを導入する際、その効果を最大限に発揮するためには、組織の目標と期待する成果を明確にし、チーム全員で共有することが必要です。明確な目標設定は、社内での意識統一やリソースの最適化に直接的に関わり、組織がSalesforceを効果的に利用する基盤となります。

各チームがSalesforceで何を達成したいかを明確にし、行動プランを策定することで、売上の増加、顧客満足度の向上、効率的なキャンペーン管理など、組織にとっての具体的な成果が明らかになります。目標をはっきりさせることで実際の取り組みが加速し、各部門が密接に連携し成果を出せます。

 

(3)基本機能にて運用ルールを設定し、データ入力を徹底する

Salesforceという多機能なクラウドサービスを効果的に活用するためには、基本機能を習得し、組織特有のニーズに適した運用ルールを策定することが重要です。業務の効率化および円滑化を実現するためには、商談の進捗状況やリードの質を管理する統一されたルールを構築する必要があります。情報を透明に共有し、誰もが同じプロセスでデータを扱うことで組織の生産性向上へとつながります。また、標準化された操作方法は新入社員の研修期間を短縮し、迅速に業務に貢献することが可能になります。

Salesforceをビジネスに最大限に活かすためには、データ入力の精度に注力することが不可欠です。日々の取引や顧客情報を正確に迅速に入力することで、チームが最新かつ正確なデータに基づいて意思決定を行えます。さらに、データの正確性を長期的に維持するためには、定期的なデータ監査と整合性のチェックが欠かせません。適切な間隔でデータの検証を行い、時代の変化やビジネス進展によるデータの陳腐化を防ぎます。有効なデータはSalesforceの価値を最大限に引き出し、企業の利益を高めます。

 

Salesforce(セールスフォース)活用支援のパートナーを選ぶ3つのポイント

顧客情報を一元管理し、営業を効率化し、マーケティング活動を最適化するためにSalesforceの導入を検討する企業が増えています。しかし、導入後に予想外の課題に直面することも少なくないです。このような場合、Salesforceを迅速かつ効果的に活用するためにSalesforce活用支援を行うパートナーに協力してもらうことも選択肢の一つになリます。

以下では、Salesforceを活用するうえでの準備期間を可能な限り短縮し、ビジネスの成功を支援してくれるパートナー探しに有用な3つのポイントを紹介します。

(1)Salesforceの公式パートナーか?

(2)Salesforce定着活用支援実績が豊富か?

(3)多彩なサポート体制が取れるのか?

※Salesforceパートナーの探し方について解説しているこちらの記事「Salesforceパートナーとは?導入・定着を成功させる探し方を解説」もあわせてご活用ください。

 

(1)Salesforceの公式パートナーか?

Salesforceの活用を成功させるには、適切なパートナーを選ぶことが不可欠です。まずは、検討中のパートナーがSalesforceの公式パートナーかどうかを確認することです。公式パートナーと認定された企業は、Salesforceからその専門性とサービスの品質を認められており、洗練されたサポート体制を整えています。経営者や各部門の責任者は、パートナーから信頼性の高い情報とノウハウを得られ、さまざまなビジネス課題に対して適切な解決策を提案してもらえます。

公式パートナーは常にSalesforceの最新情報や機能を熟知しているため、イノベーションを取り入れた運用ができます。新機能を活用して、営業プロセスの最適化、顧客体験の向上、マーケティング活動の効果測定など、企業にプラスとなる改善を促進するアドバイスを受けられます。公式パートナーの支援により、Salesforceを導入した初期の課題をスムーズに克服し、事業成長につながる活用を促進できることが期待できます。

 

(2)Salesforce定着活用支援実績が豊富か?

Salesforceを最大限活用するための適切なパートナー選びでは、Salesforceの活用支援に関する豊富な実績が重要な選定基準になります。それはパートナーの成功事例や導入後の成果が、企業固有の問題への具体的な知恵として反映されるからです。これらは単に経験を積んだだけではなく、貴社が直面するかもしれない問題に対しても柔軟かつ適切な解決策を提案する能力のあらわれです。

さまざまな成功事例をもつパートナーは、その経験を活かして多様なビジネスシナリオでの課題解決にアプローチできます。とくに営業、マーケティング、カスタマーサービスの部門が抱える問題に対し、Salesforceの専門知識をもつパートナーからの効果的な支援が期待できます。

 

(3)多彩なサポート体制が取れるのか?

Salesforceの導入後、定着活用をする際にさまざまな課題に直面することになります。その際、コストや企業体制により支援の形は変わります。研修やトレーニング、定期レビュー、カスタマイズ支援、問題解決能力を総合的に提供してもらえるのか、さらに、常駐やリモートの可否などを確認することが必要です。これらのサポートが手厚いパートナーを慎重に選ぶことをオススメします。それにより、効率的に初期の課題を乗り越え、持続的な成長を支援してもらえるからです。

 

まとめ

Salesforceは多機能性と柔軟性が高く評価され、多くの企業に選ばれています。しかし、単に導入するだけで成功するのは難しいです。その特性を企業の目指す方向性にあわせ、日々の業務に組み込むことが重要だからです。セラクCCCのSalesforce定着活用支援サービスは企業のSalesforce活用を計画的かつ効果的に伴走支援します。

 

Salesforce定着・活用支援トップクラスの公式コンサルティングパートナーとして、全国400社(2023年4月時点)を超える実績と300名(23年5月時点)を超える専門コンサルタントが在籍しており、内製化支援をはじめ複合的なクラウド活用のご提案が可能です。Salesforceの定着・活用支援や運用支援、トレーニングサービス、常駐・リモート支援など、さまざまな課題に対応できるサポート体制があります。Salesforceでのお困りごとがありましたら、当社カスタマーサクセスチームの無料相談から、ぜひお問い合わせください。

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